2007年6月16日土曜日

農産物が上昇基調に突入か?

農産物全般の先物指数が上昇基調っぽい値動きをしている。ここから順調な伸びを見せるかな?既に仕込みは完了しているので、後は待つだけの自動操縦。しっかりと値動きを見守っていきたい。

世界はエコロジーブームで、バイオエタノールを始めとした新しいエネルギーに目がいっている。とはいえメキシコでコーンの価格が高騰し、主食であるトウモロコシが買いづらくなったために、住民からは不満の声が上がっている。時を同じくして中国では、砂糖の生産のために大豆畑がサトウ大根畑に置き換わり、大豆は輸入によってまかなわれるようになった。しかし、13億人に大豆を提供するための畑等、いったいどこにあるというのだろう?日本は中国から野菜を輸入しておきながら、やれ農薬問題が恐いだの騒いでいるが、そのうち中国は自分達の野菜を日本に送るよりも国内で消費し尽くすようになるだろう。

これが恐ろしい現実だ。明日、スーパーにいくと、ありとあらゆる食品が値上がりしている。その頃に生活が苦しいといっても後の祭りだ。第一、先物取引の砂糖の値段なんて一時期砂糖ショックに見舞われた際の高値と比べれば10分の1のところにいるのだから、今の低価格等押して知るべしで、中国が本気で消費を始めていない今を喜ぶべきなのである。

そして国際的に農産物の値段が上がれば、日本やアメリカ、ヨーロッパの先進国よりも、実は貧しい国々の方が大きな打撃を受ける。エコロジーブームが巻き起こす悲劇は、何十億人の貧しい人々の食べ物を奪うことに他ならない。そして何十億人も餓死すれば、少なくとも地球の環境問題は先送りに出来るだろう。食料品に対する需要も減り、ひとまず安定期に突入するが、人の命と言う犠牲を払って良心が傷まないのかどうか心配だ。いや、そんなことこれっぽっちも考えていないのかもしれない。明日の食料品の値段が守れるのなら、誰かが死ねば良いとでもいうのだろう。おめでたい話だ。

なので、エコロジーなんてクソッタレの政治家達が考え出した見せ物に過ぎない。植民地時代と同じで、結局は貧しい人々を犠牲にして自分達で良い思いをしようってだけの話だ。巧妙に大衆の目を欺きながらね。


さて、こんなことを書いておきながら、何故自分は農産物に投資しているのか?それは明日高くなられて困る食料品から生じるリスクを最小に抑えるため。もともと先物取引とは天候や災害などに備えて、早めに商品の値段を決めておく保険のようなものだった。つまり、例外にあって収穫量が減りそうな雰囲気を感じていたら、早めに現在の値段で大量に買える権利を買っておいたり、逆に今年は豊作になりそうだと感じている農家は、商品が大量に市場に溢れ出して利益率が下がる前に、現在の値段で売れる権利を買っていた。こうしてリスクに保険をかけたのが先物取引の始まりだった。

なので、世界の動きによって食料品の値段が上がりそうだと感じているなら、それにそなえる最大のリスクヘッジは、現在の価格で将来購入出来る権利を買ってしまうことだ。そうすれば、将来物の値段が10倍になろうが100倍になろうが、落ち着いていられる。しかも、驚くほどに商品の値段の付け方は単純だ。株よりも。

何故なら、どんな主婦だってどこのスーパーでタマゴを買うのが安いか、醤油を買うのが安いか、砂糖を買うのが安いかを理解出来る。経営者の能力や、その会社のマーケットでの成長率等といった意味不明な要素を計算しなければならない株式市場よりも、よっぽど予想の利く世界だとは思わないだろうか?

さあ、その気になったら、さっそく投資を始めよう。





ちなみに、商品取引について詳しく知りたければ、以下の本がお勧めです。

大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代

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