2007年12月16日日曜日

生命保険料控除の勘違い

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0712/14/news053.html
の記事より
多くの人は生命保険や個人年金保険などに加入し、年間10万円以上の保険料を支払っています。年末調整を行うことで、保険の支払い金額の一定額が所得から控除され、その分だけ課税所得が少なくなります。所得税で最大5万円、住民税で3万5000円軽減されるほか、今年からは地震保険も対象になりますよ(別記事参照)。

こういう表現が世の中の多くの人を惑わしているんだと思う。保険料控除は5万円だけど、最大(課税所得 - 5万円)の控除が認められているだけなので、所得税が最大5万円軽減されるわけじゃない

仮に100万円の課税所得に所得税率 5%がかかるとしたら、
100 x 5% = 5万円の所得税となるが、保険料控除がある人は

(100 - 5) x 5% = 47,500円の所得税となるだけだ。

課税所得にかかる税率は19年度から
195万円まで 5%
330万円まで 10%
695万円まで 20%
900万円まで 23%
1800万円まで 33%
1800万以上 40%
と増えていくわけなので、

課税所得1800万円以上の人(仮に年収2005万円)の人は

2005 x 40% = 802万円の所得税が
(2005 - 5) x 40% = 800万円になるわけだ。

つまり、最大で2万円の控除金額しか出ない。しかも、2000万円稼いでいる人だったら、逓増定期保険あたりで全額損金計上可能な保険に入り、もっと上手く節税すると思うが。

なので、所得税5万安くなるって書くとはどんだけアホなんだ?
と思った次第。

多くのサラリーマンは精々5000円〜1万円程度の控除に留まるので、掛金の高い保険に入っても損をするだけ。本当に必要な保障があって、それでいてそれなりに掛金も安い良い保険を御探しなら、どうぞご相談下さい。保険の嫌らしい契約の隠れ蓑も含めて、全部暴露します。

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