2013年9月8日日曜日

東京電力の汚染水が人体に及ぶ影響の試算

東京電力福島第一原発の地上タンク周辺で汚染水の水たまりが見つかった問題で、東電は20日、タンクからの漏えいを認めた上で、漏えい量が約300トンに上るとの見解を示した。漏えいした汚染水から、ストロンチウム90(法定基準は1リットル当たり30ベクレル)などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり8000万ベクレルと極めて高濃度で検出された。タンクからの漏えいは5回目で、漏れた量は過去最大となる。

1リットルあたり8000万ベクレルのストロンチウムで汚染された汚染水の影響たるや、どんなもんかな?と思い、計算してみた。

ベクレルだけで数値出されても、実際どれくらいのストロンチウムか想像出来ないので、重さに直してみる。

ストロンチウム90で1グラムあたり5.11兆ベクレル(5.11TBq)。
汚染水1リッターで8000万ベクレル。
つまりリッターあたり8000万Bq / 5.11Tbq = 0.0000156555773g
0.0000156555773g = 約0.015mg

食品安全委員会のストロンチウムに関するとりまとめ案(PDF)によると、1955年から1970年までの期間における英国国民の食事に関する公表データより、食事によるストロンチウム90の摂取の約4.75%が成人骨格に取り込まれていると結論付けられている。取り込まれたストロンチウムは毎年約7.5%が骨から排出され、約9.2年で身体に取り込まれたストロンチウムは半減するとされる。

よって、ストロンチウムの経口摂取吸収率 4.75%なので上記の汚染水がそのまま食卓に出て来たとすると、1リットル飲んだ際の身体への吸収量は:

0.015mg × 0.0475(%) = 0.0007mg (3.75MBq)

※海に流れ出た時点で大量の海水で希釈されるので、まず上記の量を吸収することは無いし、影響無い程度だとは思いますが。

ネズミを用いた実験で成獣と離乳児のネズミにストロンチウム90を含む飲料水を10日間与えたところ、11MBq/kg を摂取した子供ネズミは5ヶ月後の生存率が80%まで低下したが、7.2MBq/kgを摂取させた成獣は影響無しだった。離乳児の生存率低下は、成獣よりも20倍高い。


結論:汚染水に子供は近寄らない方が良いが、大人は気にしないでも良いかも。(まぁ、太平洋に希釈されるんで上記の数値はありえませんが)

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