2007年10月28日日曜日

Wedding @ The Peninsula


用事があってザ・ペニンシュラホテルへ行って来ました。台風が横を通過するせいで大雨だったので、タクシー利用。ホテルに乗り付けるには便利かな?と思いつつ、不忍通りでタクシーを待つ。この辺はさすが大通りなので、すぐにタクシーが捕まる。駅のタクシー乗り場は行列ができているのに、ものの2、3分で空いているタクシーが捕まえられるのは、この大通りの特権か。

タクシーに乗り込み「日比谷のペニンシュラホテルにお願いします」と告げると、『えっ!どこですか?』とのこと。う、認知度低い。。。9月にオープンしたばかりとは言え、新々御三家とまで言われるホテルでっせ。

ちなみに、

【御三家】
帝国ホテル
ホテルオークラ
ホテルニューオータニ

【新御三家】
フォーシーズンズホテル椿山荘
パークハイアット
ウェスティンホテル

【新々御三家】
マンダリンオリエンタル(2005年12月開業)
ザ・リッツ・カールトン東京(2007年3月開業)
ザ・ペニンシュラ(2007年9月開業)

「あー、帝国さんに向かっていってもらって、その手前の交差点の角当たりにあったはずです。」というと、流石に帝国ホテルはみんな知っているのでスムーズに伝わる。って、道案内に使われる帝国さん、カワイソす。
ついで言うと、マンダリンオリエンタルが分からなければ、日本橋の三越の隣です。リッツカールトンが分からなければ、ミッドタウンです。旧防衛庁跡地です。といえば分かるかしら?と余計なことを考えさせてもらいました。
ふと気づくと、タクシーの座席後ろに成田空港までの送迎サービス(予約制)というのが書いてあって、いくらぐらいですか?と尋ねると『都内23区だと場所によって10000〜16000円で、高速利用料金は別にかかります。』とのこと。自分の持っているアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのサービスでも同じのがあって、こちらは高速利用料金も含めて10000円。なので、このタクシー利用料金よりもかなり安いことになる。さすが、年会費が高いカードだ。サービスは良い。



そんなこんなで、ホテル到着。入り口の回転扉を抜けると、お出迎えしてくれるのは左右にティータイムを楽しむお洒落な人々で満たされている空間のザ・ロビー



生演奏が流れ、その空間の雰囲気はいきなり別世界へと誘ってくれます。心地いいです。惚れます。こんな不動産を自分のものにしたいと思わされました。入り口にいるベルの係の人が「おかえりなさいませ」と出迎えてくれます。この台詞の後に「ご主人様」を付けると、急に秋葉原チックに変わる危険さを孕んでいます。オソロシや。入ってすぐ右のコンシェルジェデスクに待ち合わせの約束を伝えると、その場所へ案内してもらえます。

4Fのスペシャルイベントデスクだかなんだかへ。そちらで結婚式の案内をして頂きます。「御飲物はいかがですか?」と聞かれたので、紅茶とオレンジジュースを頂きました。紅茶はダージリンかな。とても美味しい味です。濃度も完璧。味もしっかり。しかも飲みやすい。良い煎れ方です。茶葉も良いものを使っている模様。オレンジジュースは果肉が入ったフレッシュなもの。放っておくと果汁と果肉の間で沈殿が起きそうな感じのものです。こちらも美味。

そんな飲みものを楽しみつつ、ホテルの歴史や建物施設全体が丸まるホテルになっている良さなどに関して説明を受ける。リッツ・カールトンやマンダリンオリエンタルは商業ビルの複合フロアに入っているので、建物全てがホテルというわけではない。なので、始めての人には入り口が分かりにくいといったデメリットも無きにしもあらず。ペニンシュラでは日比谷という立地を活かして、地下1・2Fが地下鉄日比谷線に直結しているメリットもある。雨の日は濡れずにホテルに来れるのだ。まあ、今回はタクシー使ったんですけど。

で、フロアの案内。チャペルはぬくもりが感じられる木の暖かみを活かしたような内装。こじんまりとした空間ながらも、悪くない雰囲気。また、神前式も出来る神殿もある。こちらも小さいながらもいい感じ。40人ほど入れる。ただ、そこは宴会場としても使える部屋となっているため、常に神様が祭られているわけではない。使用の前と後にお祓いをして清めるそうですが、この辺、気にする人は気にします。
(意外と神前式が可能であるということを利用者に知られていないという説明を聞かされました。確かに、ウェブサイトでもウェディングのページに『モダンなデザインのチャペルと神前式場』という記載があるのだが、個人的にこのページへ辿り着くのは難しいと思う。あのウェブサイトはデザインが悪い。ついでに、神前式を考えている人のために言うと、ペニンシュラではロールスロイスでホテル周辺を周遊するサービスがあるのだが、神前式を行なう場合は、衣装の都合上ロールスロイスに乗るのが困難なため、このサービスが受けられない。なので、ご注意を。衣装を3つも4つも使い、神前とチャペルの両方で式をするなら別と思うが。)

披露宴の宴会場は参加人数70名までの部屋か、140名までの部屋の2つ。人数に応じて利用する部屋を決めます。70名の部屋は、70名でやるには狭いイメージを受けました。140名の部屋を100人程度で使うのがスペース的にも快適になるのでは?と想像。部屋は140名用の部屋がいい感じです。新郎新婦の席の後ろには皇居の庭園が見え、晴れた日には良い雰囲気が作られることでしょう。(新郎新婦席で撮る記念写真は、逆光で泣くと思いますが。)

値段の方は衣装や司会、記念写真などを基本的な料金を含めて635万円(100人)。料理や花、衣装を増やすと金額が増えます。通常予算は思っている金額の20%増しになると言われていますので、贅沢な人は600x1.2の720万円以上を出費するのでしょうね。とは言え、この結婚プランには新郎新婦へスイートルームへの2泊3日分の無料宿泊がついておりますので、結婚式の前と後でゆっくりとくつろいで準備をして貰えるようになっております。また、当日もお部屋の中にスタイリストやメイクアップアーティストが来てセットをしてくれるので、どたばた慌てる必要も無く、のんびりと滞在を楽しめるわけです。1日2組と数も限定されているので、バッティングも殆どなく快適かと。

こうして考えると、都内の最高のホテルの一つで思い出に残る結婚式を快適に行なえるのに払う金額としては妥当なラインになっているかと思えます。しかし、こんな風に見積もってみると、昨今の結婚式参加者が支払うべき金額と言うのは、過去の一人3万円程度から、5万円程度へとインフレが起きている感じがします。まあ、それでも赤字でしょうけれど。。。恐るべきウェディングインフレ。

ちなみにリッツ・カールトンでも結婚式にかかる費用は殆ど一緒です。なので、新々御三家クラスの豪華さで100名程度のご結婚をお考えの人は800万円程度のご予算を準備された方が心配が少なくて良いかと思います。交通費や宿泊費を考慮すればさらにプラスとなりますが。。。

帰りにペニンシュラはチョコレートが美味しいというので、地下一階のカフェに寄ります。エレベーターを降りて、カフェに続く通路の両サイドはガラス張りになっており、ケーキやチョコレートを作っている光景が見えて、なかなか面白いです。こちらでは1Fのザ・ロビーと同じティータイムセットが1000円以上安く飲めたりもするそうです。ドレスコードもカジュアルでOKなので、日頃使うのに良さそうですね。
こちらで美味しそうなチョコレートケーキを選んで注文。持ち運びの時間を聞いて、係の人が保冷剤を入れてくれたのですが、ケーキの箱の中ではなく、紙袋の中に保冷剤を入れてました。(家に帰ってから気づきました。)大丈夫か?ペニンシュラ。と心配になります。ついで言うと、ケーキの紙袋はリッツ・カールトンよりも安っぽいです。ですが、ケーキの味はとても美味しいです。口の中で甘さが広がり、脳に快感として到達するのが良くわかる美味しさです。600円程度ですが、とても価値のあるケーキです。お土産に最高ですね。何度も利用したいと思います。でも、店員もっと頑張れ。出来て間もないので、今後に期待といったところでしょうか?世界最高峰の6つ星を頂いたマンダリンオリエンタルもオープン当初は酷いもんだったと聞いてますので、1年後以降に真価が問われるのでしょうね。


都内の各高級ホテルの勢力争いに伴う努力は、以下の本に詳しく書かれております。こうしたこだわりを知ると、よりサービスのありがたみが実感出来て、利用する側にとっても気分が良いものです。払うお金の価値を実感出来るというかなんというか。


ホテル戦争 ―「外資VS老舗」業界再編の勢力地図

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