医療保険についての記事のアクセスがとても大きかったので、ガン保険(がん保険)について書いてみる。
というのも、ガン保険というものが、意外と思っていた保障が出ない保険であるというのを知られていないから。
落とし穴1:それはガンではありません
ガンになったら100万円!!とかいうのがガン保険の売り文句の一つなんだけど、実際はこの100万円がなかなか出ない。というのも、保険会社は普通の人が思っているガンを2種類に分けているため。一つは上皮内新生物、もう一つが悪性新生物。詳しく説明するのは医者じゃないとムリポなので、簡単に説明すると上皮内新生物は人間ドックなどにいって見つかる比較的初期の軽度な、まだ転移もしそうにないガン。悪性新生物はかなりヤバイ(転移しやすい)か、既に転移しちゃっているような末期のガン。なんかこう、ご家族を呼んでください、、、余命xx日です的なイメージ。
で、保険会社の言うガンになったら100万円というのは、この悪性新生物のことを言っているだけで、通常見つかるガンのことをさしているわけではない。なので、いざ健康診断などでガンが見つかったとしても、いきなり100万円が貰えるわけではない。これ、実際起きると凄い騙された!ってショックを受けると思う。
アヒルのCMで有名な保険会社も、『初めてがん(悪性新生物)」と確定診断されたら、一時金100万円(上皮内新生物の場合は10万円)』と説明に書いてある。これは何を意味するか?と言うと、ガンで死ぬかもしれないって時には100万円出すけど、それ以外は出しませんよってこと(上皮内の場合10万円は出る)。言い変えれば、死亡保険金100万円出ますよってこと。じゃあ、そこで気になる掛金は?
ガン保険で有名なアフラックの場合、ガン保険の掛金は終身払い(加入した時の掛金のまま生涯値段が変わらない掛金)でそれぞれ
30歳:2,843円
40歳:3,984円
50歳:7,684円
となっている(男女共通)。年齢が増えるとともにガンにかかる可能性が高くなって行くので、入るのが遅くなれば遅くなるほど掛金は増える傾向にあります。でも、30歳で死ぬかもしれないガンになった時に100万円貰えるくらいだったら、同じ金額を死亡保障に回した方が、遥かに利回りは高いです。
50歳の掛金なんて、同じ金額を2年も貯金したら184,416円。上皮内新生物の確定診断一時金(10万円)以上の金額になります。これでは、保険会社が儲かるだけであって、消費者のメリットは殆どありません。感情的なCMを流している会社なだけあって、見る度にむかつくことになります。
落とし穴2:入院日数無制限が無意味
ガン保険の殆どが保障される入院日数を無制限にしております。これはとても安心出来る響きですが、ガンで入院する期間と言うのはそんなに長くないです。しかも毎年医療技術の発達で減少傾向にあります。例えば、胃がん、肺がん、乳がんのそれぞれの平均入院日数(厚生労働省データベース調べ)は
平成8年度
胃がん:47.1日
肺がん:50.1日
乳がん:36.1日
平成17年度
胃がん:34.6日
肺がん:34.1日
乳がん:17.0日
となっており、入院日数が最も長くかかる種類の悪性リンパ腫での入院も
平成8年度:72.4日
平成17年度:37.5日
と入院日数が約半分に減少しています。平均35日と考えると、保険会社の負担額は
35万円(入院) + 10万円(がん診断金)=45万円
悪性の場合でも
38万円(入院)+100万円(がん診断金)=138万円
払えば良いと言うことになります。高額医療費の払い戻しも考えると、50万円程度貯金がある御家庭では、こんな保険無意味です。完治可能なガンであれば、2ヶ月もしないうちに仕事に戻れますし、生活が困ることもないでしょう。完治不可能なガンであれば、死んだ際に2000~3000万円程度の死亡保険金を貰えば残された家族は何とかなるでしょう。子供が既に働いているくらいの年齢の人だったら、死亡保険もそれほどいらないかと思います。言い変えれば、死ぬかもしれないガンのためにガン保険に入るくらいだったら、死亡保険に入った方が金額的にも遥かに得ってことです。
こうして見ると、保険会社にとってはガン保険などの『第3分野』と呼ばれる保険市場が儲かると言うのが、良く分かると思います。ちなみに、アフラックの利益の3分の2が日本で稼がれております(参照記事)。なんで日本国民が自分の命に賭けているお金が、アメリカの利益になっているんでしょうね?まあ、国内生保の不払い問題の酷さを見ると、そちらにも入る気を失いますが。
まとめ
・ガン保険は、一般認識のガンをあまり保障してくれない。
・本当にやばいガンは死ぬので、結局死亡保障を厚くした方が掛金がお得。
・ガン保険に入って、一番嬉しがるのは保険会社。
ということです。
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こうした保険の知識は、巷で売られている保険の解説本(1500円程度)を読めば手に入りますし、それで数百万円の節約(特に保険のセールスに騙されて入った場合と比べて)になるわけですから、物凄い効率の良い投資だと思うのですが、いかがでしょうか?
生命保険の「罠」 (講談社+α新書)
あなたの「生命保険」払いすぎ!
2008年8月14日
ガン保険(がん保険)が別に安くもないし、役に立たない件について
投稿者
dkc
時刻:
8:41
ラベル: Investment, Xtra









4 コメント:
はじめまして。
実際私が入ってるガン保険ですが、
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診断給付:200万(上皮内新生物同額、複数回払い)
入院給付:1万
保険料(終身払):2250円(31歳時点)
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というのもありますよ。
日本人男性の場合、一生のうち2人に1人はガンになるそうなので、入っておいても悪くないかなと。安いし。
そのような保険の落とし穴として、上皮内新生物の場合は、上皮内新生物と診断され入院し、所定の手術を受けた場合のみ支給となっている場合が殆どです。初期ガンと診断されても、所定の手術を受けなかったり、日帰り手術だったりを理由に診断給付金を支払われない可能性が高いと思われます。
なので
・本当に出るかどうか疑わしい
・他の保険会社に比べて安過ぎる
・ガン保険などの第三分野で保険会社は大儲けしている
ということから考えても、そもそも割に合わない商品であることに変わりはないと思います。
アフラックやアリコなどのように、ネットや通販で安く上げている所と比べても遥かに安いことを考えると、かなり不安にさせてくれる内容だと個人的に思います。
でもって、例え仮に一生のうち2人に1人がガンになるとしても、最近はガンで死ぬ人も少なくなっていますし、そもそも入院にかかる費用がそれほど負担にならないので(記事中の平均入院日数からも分かります)、保険で賄う必要もないでしょう。なので多少の貯蓄があれば、高額医療費のキャッシュバックで十分やっていけます。
また、運悪く悪性に感染するとなれば、諦めて死ぬしかないので、それだったら死亡保障にお金をかけた方がリターンが大きいです。
保険会社が儲かる商品ってだけで、加入者に取っては金の無駄である確率の方が大きいですね。
保険会社にとって割に合わない=加入者に得
保険会社にとって利益率が高い=加入者に損
となるのが当然のところでしょう。
レスありがとうございます。
診断給付金の支払いに、入院は必要ですが、手術は不要です(上皮内・悪性ともに)。入院が要件というのはたしかにネックなんですが、他社との比較で、価格面に加えて診断確定や複数回払いの条件でも有利だったんでこれにしました。
安さの理由ですが、アフラックやアリコなどのようにジャブジャブCM費を使っていないのはもちろんのこと、代理店の手数料率も抑えているからかな〜と推測しています。指名買いしない限り、代理店の方からはすすめてこないので。あと特約をゴテゴテつけないシンプルな商品設計ですし。
私は悪性になってもあきらめたくないんで(笑)、先進医療を受けたり通院治療が長引いたりしても貯金の目減りを気にせず治療に専念できるように、との思いでガン保険に入りました。結局、ガンをヘッジすべきリスクと考えるかどうかであって、正解なんてないんでしょうね。
長々と失礼しました。
まあ、値段的に考えて詐欺商品じゃないことを祈っております。。。
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