2008年5月3日土曜日

中国株が好調です

アメリカの経済はまだまだ気は抜けないとは言え一時的に落ち着き出している模様です。その影響があってか日経平均は14000円台を回復しましたし、徐々に円安に動いています。$1=110円台、120円台に戻れば、今後の日本経済にとっても明るい材料になることでしょう。

ただ、明るさが見えて来た日経にも増して好調なのが中国株です。こちらは回復力が早い。なんだかんだいっても経済成長のまっただ中にある中国企業では純利益(純利益です、売上や経常利益ではなく)の伸び率が50%とか100%とかいう、売上も年々2〜3倍に伸ばしている企業がゴロゴロしているので、日本国内の数%の伸び率を誇る企業に投資をするよりも、遥かに利回りが良い投資先に溢れています。

このような経済成長が著しい国で起こることは、お金が洪水のように溢れるということです。お金の仕組みというのは借金を元に溢れ出るように出来ています。企業が成長のために借金をし、設備投資や仕入れを行ないます。銀行は通常元本の10倍を国の銀行から借りることが出来ますので、実際ここで何が起こるかと言うと、企業がお金を借りれば借りる程(全額が返済されると言う仮定のもとに)その10倍のお金が市場に溢れるような事態が起こるわけです。そして、溢れたお金というのは行き場を探します。その行き着く先が不動産や株なのです。そして、そのような成長市場への投資というのは非常に低リスクで大きなリターンに繋がりやすいわけです。次から次へとお金が溢れ出るわけですから、当然株価や不動産の価格も増え続けます。

しかし、ある時、これらの増え続けたお金に対して取り付け騒ぎが起こります。つまり、誰かが借金をすぐに返してくれと騒ぐわけです。社会全体が誰かから誰かに借りた巨額の借金の上につくられているので、誰かが返してくれと言った途端に、それを借りた人は別の貸している人に返済を求め、それを求められた人はその人の貸し出し先へ返済を求め、、、と連鎖が繋がり、最後には市場が崩壊して、本来の価値に近づく調整が行なわれます。これがバブル崩壊です。崩壊すると日本で起きたように土地の値段が半分や、4分の1に下がるのはこのためです。借金によって膨らまされた資産価値が、その借金の取り付け騒ぎが起こった際に、急激に元の価値へと戻ろうとするわけです。この調整には、日本が未だに株価をバブル最盛期に戻せていないように、非常に多くの時間がかかるとされています。

ただ、バブル崩壊の状態というのは人々の感情的な行動も引き起こすので、本来の価値以下の値段で投げ売りに出される不動産や株等が市場に溢れることも事実です。こうした割安になった株や不動産を買い取り、再度経済が復活し出した際に高値で売り抜ける人々が優れた投資家となるわけです。

現在起こっているサブプライム問題による世界的なショックというのは、本来割高になりつつあったアジアの市場への絶好の投資機会へとなりました。30億人と言う世界最大の人口を抱え、今後ますますの成長が見込まれるアジアへお金を投じるには、まさに歴史的に見ても最高の時期だと思えます。


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