2008年10月9日木曜日

不況が怖いのは借金がある人

株式を手持ちの現金で購入している人は、株価が0になっても、投入した現金分の損失しか出ません。最悪、投資したお金を全て失うだけで済みます。しかし、信用取引により手持ちの現金以上に株を買っていたり、空売りなどをしたのにもかかわらず、株価が暴騰してしまった人には差額を補填する追証と言う負担が発生します。なので、この場合は手持ちの現金を失うどころか、さらに足りない分をどこかから借りてこなければならなくなります。


サブプライムは不動産の価値下落より生じた

サブプライムローンの問題点は、高金利でお金を住宅購入の為に貸し出したところにあります。例えば2000万円の家を頭金500万、1500万を借金で買ったとします。これが1年後に3000万円に値上がりしていれば、家を手放し、1500万円を支払い、残りの1500万円の利益を手にすることが出来ます。住宅の値段が値上がりを続けているうちは、サブプライムで家を購入しても問題はありませんでした。しかし、一旦家が売れなくなり始めると、この関係は崩れ始めます。というのも身分不相応な買い物を借金で行ったことにより、いざ支払いが始まると借金の利子にてんてこ舞いになって返せない状態となるからです。家を売って借金をちゃらにしようとも、2000万円で購入した家が1000万円に値下がりしていたら、売っても1000万円にしかなりません。しかしローンは1500万円残っています。つまり差額の500万円が借金として残っているわけです。そして、住宅価格は下落を続けているので買い手もつかずに、全てはローンの貸手である銀行によって差し押さえられます。が、そんな不良債権を押し付けられた銀行は損失の処理をしなければなりません。そのお金はどこにあるんでしょう?

そんなこんなで、こうした暴落時には借金がある人ってのは、どんどん不利な状況に追い込まれます。家の価値と言うのは上昇をしている時には借金以上の利益となってくれるので安心なのですが、不動産価値がいくら下落しようにも借金の額まで合わせて減少はしてくれないわけです。で、この残された借金が一番厄介な存在となるわけで、現にこの借金によって世界経済は崩壊しようとしているわけです。

なので、借金を抱えて資産を手に入れようとするのは、ちょっとヤバイ話なんではないかと思うわけです。特に先行きが不透明すぎる今の状況は、何もしないでいるのが一番無難かと思われます。お金が多少なりとも余裕ある人は、ちょこちょこ割安なものを買い進めると、長期的にはお金持ちの仲間入りをすると思いますが、今日明日に結果が出るものではないので、気の長い人にお勧めです。

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