2008年4月25日金曜日

そろそろ日本の市場はどうでも良くなりそうな世界経済

MicrosoftのXBox事業が黒字化して利益を上げているところを見ると、日本の市場での失敗なんて意味をなさないのが世界経済の姿なんだなってこと。むしろ、日本を無視して世界の標準になってしまうことの方が、今後の企業の目指すべき姿なんじゃないかと思えて来る。

これと似たようなことは過去にもあった。日本の半導体の技術が抜きん出ていて、NECの作り出すPC98シリーズが日本国内のPCの標準のような状態だったにもかかわらず、世界の市場は全てIBMの作り出すDOS/V環境によって制覇されてしまった。そして、技術的に優れていたはずの日本の半導体市場は、より安い生産拠点である台湾と韓国によって駆逐され、かつての栄光は消えてなくなった。Microsoftが仮にXBox事業を上手く発展させ、同様のことが起きれば、つまりXBoxが事実上世界の標準となってしまえば、国内のゲームメーカーは大変なことになりそうだということが何となく分かる。というのも、世界の市場で戦うゲームメーカーは売上も日本国内のそれと違って桁違いに多い。それだけ開発費を使えるわけで、新規の事業者にとって参入の壁は日を追うごとに高くなる。国内だけを相手にしているメーカーは遅かれ早かれ消えてなくなる運命だと言うのは簡単に想像できる。とはいえ、世界的にヒットを出しているスクウェアエニクスやカプコン等は生き残りそうだけど、他のメーカーに限って言えば前途多難に見える。

あとは中国の13億人(15億人とも言われる)の市場規模。実に日本の10倍以上。彼らが日本やアメリカ並みの暮らしを始めれば、そこから生み出される経済効果は計り知れない。なので、世界の見るべきターゲットはもう分かりきっている。中国。そして、中国での成功は今世紀の成功をそのまま表していると言って良い。

なので、日本としてはその製品が日本で売れるかどうかを考えるのではなく、世界で売れるかどうかを真剣に考えるべきところに来ているんだと思う。そりゃ、日本にも良いところはあって、世界は日本から多くのことを学んでいると言う話もあるけれど、彼らが学んでいるのは世界で売るための知識や技術であって、日本をターゲットにしているわけじゃないってことを肝に銘じておくべきだと思う。

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