国内の生命保険会社のセールスはそもそも無意味

ニッセイや第一、明治安田等国内の保険のセールスは会社で働いている人なら大抵一度は受けたことのある社会人としての洗礼だろう。問題は、これらの商品が金融商品としてまったく魅力がないものだってことなのです。

全然高いので買う気はないと何度も言うのですが、何かと商品を勧めて来ます。しつこい場合には「あなたのところは高過ぎます。同じかそれ以上の条件でこれらの会社の商品を組み合わせて総合保障を作れば、トータルで支払う金額は200万円減らせますし、保障もさらに充実するんですよ」と紙に設計とExcelで作った掛金比較票を添えて渡すと、どの営業もその紙を貰って良いかどうかお願いしてくる始末。（保険は掛け方にもよりますが、営業さんのお勧めプランなんかに入ると平気で700万円を超える金額を払わされるはめになります。ご注意を。）

以前の保険と比べて、現在の国内生命保険の保険は貯蓄率が減り、掛金も大分安くなりました。しかし、それでも外資系の保険会社と比べると安いかというと、全然そんなことはなく、相変わらず高いです。こんな保険に言われるがままに入るのは馬鹿げています。余計な特約をつけ過ぎて、支払わなければならない病気の症状に保険金の支払いを忘れ、不払い問題が何十億円にも上っている。監督庁である金融庁も業務停止処分等を行い、対応に追われている。っていうか、そもそも監督庁が業務停止処分をしたところで、監督庁としての監督責任を全うしているようには見えません。そんな処分自体が問題の改善に役立つ分けないでしょうし、いっそのことすべての保険会社を解散して、完全に1から作り直した方が財務的にましなのが出来ること請け合いです。

歴史を見ればバブル崩壊を経験してしまった日本の保険会社に勝ち目はないです。バブル後に出来た保険会社は堅実な運用も出来て、消費者にとっても魅力的な商品を作れる立場にあると思うけど、バブル前の会社には期待する方が無理。企業努力でどうこうなるレベルじゃない。不払い問題を出しまくって、消費者からお金を巻き上げ、ようやく回復しようとしている頃には、もともと健全な経営をしている会社に水をあけられるに決まっている。しかも、不払い問題をほぼ毎日のように出していては、立ち直っても誰も信用しない。

それが証拠に国内の生命保険加入料は減少の一途をたどっています。誰もこんな商品に入る意味なんてないってことに気づき始めているわけです。少なくとも、まあ、独身のうちは入るメリットありません。生命保険。そして結婚する年齢が伸びてますので、ますます20代、30代の保険料収入は見込めなくなることでしょう。健康的で病気にならないような世代からの掛金が入って来ないわけですから、出費の方を賄う種銭がない状態になるでしょうね。財務健全性がない会社は倒産も余儀なくされることでしょう。ああ、怖い怖い。

大体、保険の掛金の総額を計算機で弾いてみれば、そこに費やすお金がいくらくらいになるのか分かる。30歳で入って60歳になる30年の間に平均で500万円以上出す場合がほとんどだ。夫婦で入れば、その倍。さらに病気にかかりやすくなる70過ぎには掛金が物凄く高くなる。60歳までの払い込みコースもあるというが、それは裏を返せば掛金の先払い。トータルで払う金額はほぼ一緒。もしくはほんの少し安いくらい。とはいえ、途中で死ぬ確率もなきにしもあらずだから、結局その分は保険屋の儲けになる。

安い安いを唱っている外資系の保険会社も要注意。1入院に付き60日までで、最大1000日まで保障！といっても何のことだか分からない。

これはつまり、ガンとかで入院しても60日を超えたら一切保険金が出ないってこと。じゃあ、60日を過ぎたら、一旦退院して再度入院すれば良いじゃないかって？そんなの契約書（約款）を読めば、同じ病気で180日以内に再入院した場合には保険金支払いの対象にはなりませんとしっかり書いてある。1000日補償されるんだ、しかも安い！なんて喜んでいると痛い目を見る。

また、自分がガンになって始めてガン保険のありがたみが分かったとかいうCM。あれもおかしい。そもそも転移もしていないようなガンは大抵が上皮内新生物というくくりになっている。どこかに転移してしまったガンを悪性新生物と言い、これがいわゆるガン保険で「ガンになったら100万円」といわれているガンにあたり、初期の胃ガンや肺ガン、子宮ガン等は一切含まれない。それらは上皮内新生物とみなされるからだ。もっとも上皮内新生物と診断されても10万円程度は出る保険もある。が、しかし、100万円貰えるつもりで入っている人が殆どなんじゃないの？でも、出ないよ、それ。分かって入ってないでしょ？詐欺だよ、そんな営業。

こういうことを生命保険会社の営業に言ってやるとぐだぐだ文句を付けて、それでもうちは審査がしっかりしているので、ちゃんといざって時に保険金を支払いますから、安心ですよ、と分け分からんことを抜かして来ます。そういうことは毎日のように報じられている不払い問題をなくしてから言って下さい。

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