2008年1月30日水曜日

崖から飛び降りてみたい

起業と言うものは崖の上から飛び降りてから、途中でパラシュートを作り始めるものだ。

というのは『金持ち父さん、貧乏父さん』の著者であるロバート・キヨサキ氏の言葉。最近、セミナーに出席したり色々な本を読み、起業の勉強をしているのですが、そこで気づくことは、いくら勉強しても行動しないとダメだという事。さらに言えば、過去の成功事例ばかり見ていても、少しばかりはその気になるけれど、それは過去において成功できた事例なのであって、現在当てはまるか?と言えばそうではないということ。で、大事なのは今この瞬間に崖から飛び降りる勇気。それが起業となると。

起業と言うのは、それに伴うリスクから多くのエネルギーを費やすもので、自分が本当に実現したい気持ちがあるからこそ崖の上から飛べるようになると。そのエネルギーの元が無い状態で飛んでも、ただ落ちるだけ。途中で助かる方法が見つかる前に、地面に激突して死を迎える。そして死ねば葬式でお金がかかるように、一部の倒産は巨大な負債がついて回る。もっとも、100億、200億といった巨大な負債を抱えている状態から見事に復活し、それらを完済して利益を上げるようになった人々も、これまた大勢いるので、失敗が悪いと言うわけじゃない。気分的に良くはないだろうけど、振り子が一方に大きく振れれば、その反動の力もまたとても大きいわけで、どうしようもないほど大きな失敗をした人に限って、その後の成功はとても大きなものだったりする。

しかし、こうした慰めはあっても、やはり多くの人にとって崖の上から跳ぶのは勇気がいる行動である。どれだけ勉強しても、崖から飛んで助かる保障なんて存在しないし、その結果を知るためには始めの一歩を踏み出さなければいけない。

これを説明する良い例えがある。真夜中にあなたは車に乗って、どこか遠くの場所まで移動することになる。ヘッドライトが前方を照らし、あなたは暗い道を問題なく進んでいくことが出来る。しかし、あなたが見えるのはあくまでもライトの照らせる範囲までだ。あなたが前に進めば先の世界が見える。後ろに下がれば、見える世界も下がる。しかし、明確にたどり着く先が分かっているのなら、10mや100m先を照らすライトでも最後には無事に辿りつくことが出来る。

ビジネスも最初の一歩を踏み出さない限り、この先の世界を見ることは出来ない。それ故に、誰もが不安になる。これは起業に限った話で無く、会社の中で多くの人が手がける数多くのプロジェクトに対しても同様だ。売り上げが伸びてきて需要もあるので、支店を増やそうとする。果たしてその支店が、既存店と同様に売り上げに貢献する保障はどこにもない。マーケティングを行い、良い立地を探し、優れた人材を配置したとしても、お客さんが来る保障なんてこの世には存在しない。唯一、その結果が分かる方法は、実際にお店をオープンすることだ。
自分が売れると思った企画も同様。市場調査を行い、マーケティング部門がアンケートの集計の結果、多くの人があるサービスを望んでいることが分かった。ところがいざそれを売り出したら、誰も買ってくれなかった。というのは日常茶飯事だ。逆に思いのほか需要があったという場合もある。たまごっち、という玩具があったが、あれは最初に市場に投入されたとき、予想以上に需要があったにも関わらず、会社は売れるとは思っていなかったので、追加注文に応えることが出来ずに大きな機会損失を発生させた。長年の経験がある玩具会社ですら間違いを犯す市場に、確かなものは何も無い。

こんなところに自分の可能性を信じて、崖から身を投げる気持ちで乗り込んでいくのだから、起業と言うのはとてもエネルギーのいる行動である。

ぐだぐだ言ってないで、さっさと行動しろと自分に言いたいというオチなのです。




はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術

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